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CEATEC2019:長期視点に基づいたメディカル事業

10月15日から幕張メッセで行われたCEATEC2019を見学してきました。ソニーとして6年ぶりの出展となった今回は、Medical Business Groupが主体となり、ソニーのメディカル事業の商品やソリューションを展示し、この領域におけるソニーのテクノロジーによる社会価値創出の取り組みを紹介しました。

img_20191018_01.jpg ORBEYEに関する説明をソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ
メディカルビジネスグループグループ長の大高 謙司さんから受ける

メディカル領域に活用されるソニーの技術

ソニーのブースではソニー・オリンパスメディカルソリューションズ(SOMED)が技術開発を担った、非常に小型ながら精細に術野を見られる4K内視鏡、そして脳外科手術にも貢献している4K 3D顕微鏡システムのORBEYEが紹介されていました。

img_20191018_02.jpg ORBEYEの体験の様子

こうした機器には、ソニーのリアリティ・リアルタイム技術が多く活かされています。人の暗い体内でも映像を撮影できる高感度CMOSイメージセンサーや画像処理技術、3Dの撮像技術など、「撮る」に関わるソニーの技術、放送分野で培ってきた撮ったものをリアルタイムに遅延なく「伝送する」技術、そして手術室用のディスプレイに4K・広色域で高画質に出力して「観せる」技術などです。

また、再生医療や免疫学分野の進展がめざましいライフサイエンスの分野では、細胞分析に使われるフローサイトメーターの展示がありました。レーザーを光源とする細胞解析システムには、ブルーレイディスクなどで培った光ディスク関連の技術が応用されています。

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※ フローサイトメーターは、細胞の数や細胞内・表面の情報(サイズ、構造、バイオマーカーなど)などを光学的に分析する装置の総称で、具体的には目的とする細胞を全体から分取する装置であるソーターと、主に細胞を観察する際に用いる装置であるアナライザーを指します。

ソニーメディカル事業の歴史

ソニーのメディカル事業は、ディスプレイモニターやプリンター等、医療の現場で周辺機器として使われる機材を医療機関に販売するB2Bビジネスからスタートし、その後日・米・欧での合弁やM&Aを行い、事業の強化や領域の拡大を行ってきています。

2010年にはアメリカのiCyt社の買収を機にライフサイエンス事業に参入。その後、2013年にはオリンパス社との合弁会社としてSOMEDを設立、2016年には5月のBLOGでもご紹介したベルギーにあるeSaturnus社の買収を通じ、IPを活用した医療用映像ソリューションビジネスの展開を開始しています。

医療に関わる事業を進めていくためには、法規制に関する知識や対応、また商品やソリューションを顧客に届けるための確立した販売網など、業界特有の知見やアセットが必要になります。このため、今後も自社での技術・商品の開発を行うことに加え、外部といかに効果的に協業していけるかが重要となってきます。新しいパートナーシップ構築のためにも、今回のCEATECを通じて医療分野におけるソニーのプレゼンスをアピールできたのは大きな成果だと思います。

ソニーのメディカル事業は長期視点に立って行っている事業です。今回の出展を通じて、メディカルの領域におけるソニーの存在力をアピールすることに加え、医療の世界にイノベーションを起こし、また人々の健康に貢献する、という医療分野におけるソニーの長期視点でのコミットメントも示せたのではないかと考えています。

村田製作所の全固体電池

今回のCEATEC見学での私にとってのもう1つハイライトは、株式会社村田製作所のブースでの出来事でした。次世代電池として期待されており、今年のCEATECの経済産業大臣賞も受賞した「小型機器向け全固体電池」についてご紹介いただいたのですが、その説明を行ってくれたのは、元ソニー社員の方でした。2017年に電池事業を村田製作所に譲渡した際に移管された技術が同社の技術との組み合わせで実を結んだこと、また、ソニーから村田製作所に移られた方が新しい職場で活躍している姿を見られたことは、大変嬉しく思いました。

※ 全固体電池は、リチウムイオン電池などに使われている電解液の変わりにセラミックス材料を活用した固体電池で安全性、耐久性に優れている。

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全固体電池についての説明を受ける石塚さん

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