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PS Nowの開発・オペレーション拠点を訪問

先週、カリフォルニア州・オレンジカウンティにある、クラウドゲーミングサービスPlayStation™Now(PS Now)の開発・オペレーション拠点であるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のCloud Gaming Engineering & Infrastructure部門を訪問してきました。

img_20191115_01.jpg PS Now開発・オペレーションチームとの集合写真。
私の右隣が、SIEでCloud Gaming Engineering & Infrastructure部門を統括するUeli Gallizziさん

私もSo-netにて長らく通信サービス事業に携わっていたこともあり、遅延を最小限に抑え、ユーザーにリアルタイム・ストリーミング・ゲーム体験を提供する、PS Nowのネットワーク構成について話を聞くのを楽しみに訪問しました。

PS Nowのネットワークは、全世界に戦略的に配置している15のデータセンターと33のネットワークPOP(Point of Presence)で構成されています。郊外にあるデータセンターとユーザーに近いPOPを太い回線(100Gb/s相当)でつなぐことで、ユーザーに遅延の少ないゲーム体験を提供しています。こうしたクラウドゲーミングに必要な物理的なネットワークインフラに加えて、PS Nowは、ユーザーがゲームを選択し、ストリーミングを開始してからそのセッションを終えるまでに必要なクライアント、ネットワーク、そしてサーバーをシームレスにつなぐソフトウェアスタックの開発・運営も行っています。そしてそのすべての過程において、リアルタイムにデーターを収集し解析も行っています。

img_20191115_02.jpg リアルタイムデータを活用したネットワークのオペレーションの説明

先日のクォータリーミーティングでも触れましたが、PS Nowのサービスは2012年に行ったGAIKAIの買収がその基盤となっています。2014年から、他社に先駆けてゲームのストリーミングサービスを開始し、現時点では800を超えるゲームタイトルのストリーミングをPlayStation®3、PlayStation®4(PS4®)、PC向けにサブスクリプションサービスとして提供しています。PS4®向けには、ゲームカタログの一部に対してダウンロード機能も提供しており、多くのユーザーが活用しています。このダウンロード機能は、他社のストリーミングサービスとの差異化のポイントにもなっていると思います。

また、同サービスのストリーミング技術が、いつでも・どこでもゲームを楽しむことができる、現在のリモートプレイの技術のベースにもなっています。リモートプレイを使うと、PS4®のハイクオリティなゲームを家の中はもちろん、家の外にも持ち出してプレイすることが可能で、現在、Androidスマートフォンとタブレット、iPhoneまたはiPad、そしてPC からアクセスが可能です。もう1つ、いつでも・どこでもという観点では、PS Nowのサーバーには常に最新バージョンのゲームがあり、ソフトウェアアップデートに伴う待ち時間がないので、ユーザーにとっての時間価値の提供にもつながっていて、このサービスの大きな利点にもなっていると思います。

SIEの外部環境に目を向けると、すでに発表済みのMicrosoftのxCloud(2020年開始予定)に加えて、11月19日には、GoogleのStadiaというクラウドゲーミングサービスも開始予定です。こうした、他社の参入に先駆け、SIEは、10月1日でグローバルでの戦略的な価格改定や、『ゴッド・オブ・ウォー』などの人気タイトルを期間限定でラインアップに追加するなどのサービス刷新を行いました。サービスリニューアル以降、会員数は順調に増加しており、すでに10月末時点で100万人を超えています。クラウド・ストリーミングゲームは、ゲーム業界の今後の進化・発展に大きなインパクトをもたらす可能性を秘めています。この領域で先行しているSIEには、PS Nowサービスのさらなる強化・進化に期待を寄せています。

ゲーム、音楽、映画ビジネスの中期計画審議会

PS Now訪問後は、SIEの本社があるカリフォルニア州・サンマテオにて、ゲーム、音楽、映画事業の中期計画審議会を開催しました。ここでは、成長をテーマにSIE、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)、Sony/ATV、ソニー・ミュージックエンタテインメント(Japan)、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのマネジメントとIP/DTC、One Sony、新興国でのデジタルエンタテインメントの事業機会についてのディスカッションを2日間に亘って行いました。

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クォータリーミーティングなどでもお話している通り、The Race-to-DTC、The Race-to-Talentはゲーム、音楽、映画業界に共通するメガトレンドです。競争が激化する中、ソニーグループの優位性の1つは、事業の多様性を強みとするOne Sonyです。最近では、ゲーム、音楽、映画事業間でのシナジーも具現化しています。SMEの中期セッションでは、Rob Stringerさんより、One Sonyがa nice idea on paperでなく具現化されつつある、という雑誌Rolling Stoneの記事の紹介がありました。今回の中期では、特にお互いのプレゼンから学ぶべきことが多く、また、各事業の強化、One Sonyと新興国でのデジタルエンタテイメントという切り口で、成長戦略について意見を交わすポジティブな会になったと感じています。

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