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多様性を重視し、学習する組織へ

「多様性」の重要性

ミネアポリスでの事件をきっかけに始まった人権に関する抗議は、米国をはじめ世界中で今も続いています。6月3日付けのメッセージでも触れたように、人種、性別、性的指向、年齢、宗教や障がいの有無などに関わらず、全ての人々に尊厳と敬意をもって接することは、ソニーのもっとも大事な行動規範の一つです。ソニーは、全ての人の人権にコミットするとともに、多様性を重視し、我々のValuesとしても掲げています。

多様なバックグラウンドを持つ優秀な社員が活躍する場を提供することは、ソニーの存続はもとより企業として進化しつづけていくためにも不可欠なものであり、ソニーの多様な事業で働く人材の多様性こそが、我々の価値創造の源泉であり、原動力だと考えています。一方、私たちは多様性をValuesの一つとして掲げ、またダイバーシティに関する様々な取り組みを実施しているとはいえ、直近の米国での出来事は、この領域において会社として出来ること、すべきことがあることを示しています。こうした考えに基づき、先日、ソニーミュージックグループ主導で、総額1億USドルのGlobal Social Justice Fundを立ち上げました。このファンドでは、SMG、SCA、SPE、SIEおよびその他のグループ会社が協力し、世界規模での社会正義と人種差別防止活動への支援を行っていきます。

また、経営方針説明会でも触れた通り、グループの多様な人材と事業に基づくグループ経営の更なる強化の施策として、「ソニーグループ株式会社」の発足も発表しています。今月からグループ本社の経営チームは、コーポレート機能の責任者と主要事業会社のトップで構成します。ソニーグループを代表するマネジメントチームの多様性は引き続き重要な経営課題として真摯に受け止め、その推進に取り組んでいきます。

「学習」する組織

現在私たちは、2021年度以降のソニーの中長期的な進化・成長(中期計画)を議論するタイミングにさしかかっています。中長期的なシナリオを描く上でまず考慮しなくてはいけないのが自社を取り巻く環境認識です。今は「VUCA」(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)の時代とも表現されるように、国際社会の分断、新型コロナウイルスの脅威など、どれも地球規模で複雑な課題が私たちを取り巻いています。

常に大きく変化している外部環境が、企業にとって危機となるか、あるいは、チャンスとなるかは、その企業、或いは組織の持つ「学習能力」にかかっていると考えています。そしてこの学習能力の前提となるのが、先に触れた事業を支える人材の「多様性」です。

先日、Fortniteで有名なEpic Games社(Epic)CEOのTim Sweeneyさんと話す機会がありました。Fortniteについては5月のブログでSMEアーティストのTravis Scottのバーチャルコンサートがゲームの中で開催され、およそ2,800万人のファンが集まったという事例を紹介していますが、Fortniteは、Free-to-Playのバトルロイヤルモードを有するゲームから、最近では、このようにプレイヤーが集うソーシャルの場へと進化してきています。

Sweeney氏によると、Epicは、未来を詳細に予測するというより、いつもexperiment(実験)を行い、そこから学び、改良するという文化だそうです。繰り返し早くOODA(Observe(観察)、Orient(状況判断、方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動))のサイクルを回し、学習しながら進化する組織とも言えると思います。

ソニーが次なる成長を実現するための「探索」の必要性については、これまでも何度か触れてきました。VUCAの時代、組織の学習力を高め、探索の数と機会を増やすことが求められています。それぞれの事業において競争力のあるグローバル企業として価値を生み続けるためには、複雑に変化し続ける環境を様々な角度から見極めるための視点・経験値を持った人材が不可欠です。「多様性」はソニーの価値創造の大前提である、という認識を皆さんと共有したいと思います。

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